新しくliquid biopsy(リキッドバイオプシー)が当院で検査可能になりました

こんにちは。院長の川田です。

この度、2022年11月より「イヌの血液によるがん早期発見検査システム『リキッドバイオプシー』」という検査方法が新たに可能になりました。

当然ながら、まず、リキッドバイオプシーとは何ですか?ということから始まると思います。これは「リキッド=液体」つまり血液を用いて、「バイオプシー=生検」を実施するという検査方法です。

現在、飼い犬の死因のほとんどは「がん」と言われていて、その割合は50%を超えます。つまり数字のお話をすると2頭に1頭は「がん」で亡くなっているということになります。

また、犬の年齢をヒトに換算すると分かるように、その成長速度はヒトよりも早く、当然ながら病気の進行速度もヒトよりも早いと言われています。そのため、病気を発見・診断した時には既に末期状態ということも珍しくありません。

今回、この新たに始まった「リキッドバイオプシー」ではイヌのがん細胞から血液中に分泌される物質から遺伝子を抽出して、体内の奥深くに潜んでいるがん細胞を短時間で、しかも早期に発見する検査が可能となりました。ステージ分類でいうと、ステージ1~2での発見も可能のようなので、正直なところ臨床症状としては出てきていない場合も多く、可能であれば主に健康診断の一環として検査を利用して行くことになると思います。

また、検査可能な腫瘍の場合、寛解したかどうかの判断としても使用可能だと思われます。

当院でも、この今までにない、採血するだけで早期に手軽に?イヌのがん検診やがんマーカー判定を可能にするリキッドバイオプシーを実施して行きます。

ただ現状は対象は犬のみ(猫はまだ検査できません)であり、発見出来る腫瘍の種類としては限られているので、まだ全ての動物さんにというわけではありませんのでご注意下さい。

最後に、どの検査にも言えることですが、1回の検査結果のみで判断するのでなく、健康診断を含めて定期的に検査しておくことが重要だと思っています。

また、何か気になる症状・行動・変化などがあれば、気兼ねなく当院にご相談下さい。

いなば動物病院
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